こちらのページでは、ムービーメーカーを使って古いフィルム風の表現を作成するアイデアについてご紹介させて頂きます。ムービーメーカーで自作するプロフィールムービーというと、単なる全画面の表示のシンプルなスライドショーがほとんどですが、少し変わった雰囲気で古ぼけた質感の作品を作れないか、アイデアを考えてみました。
ムービーメーカー内でフィルム風の動きを作成する
まずはじめに、フィルムが上からカタカタと下にスライドしていく表現をムービーメーカーで作成してみたいと思います。上から下にスライドするトランジション(切り替え効果)と、上から下にパンするズーム(パン)アニメーション2つを組み合わせて、フィルムがスライドしていくかのような見た目を作成します。
フィルムのように上から下に動くトランジション
トランジションは「アニメーション」タブから設定します。メニューを展開して「反転」の項目内にある「下へスライド(1つにまとめる)」が理想に近い動きでしたので、こちらを使用します。ひとつ横にある下へスライド(間隔)というトランジションも使えるかもしれません。
フィルムのように上から下へ動くアニメーション
次にズームやパンアニメーションが格納されている「移動および拡大」という項目内から、「移動上へ」を適用します。映像として描画する領域が上に動くので、見た目としては反対に上から下にスライドしているかのように見えます。写真の表示時間は「編集」メニュー内から各々必要なデュレーションに設定してください。
ここまでで出来たフィルムがスライドするかのような表現
上から下にスライドするトランジションはゆっくりスタートして加速後またゆっくりになって止まるというイーズ効果もデフォルトで入っているので、意外とスムーズでフィルムのような良い動きをしています。
古いフィルムの質感を写真に加えます
ムービーメーカー単体で出来る古さを表現する効果は、視覚効果の「白黒」の項目に表示されているもののみです。傷やチリ、焼付けなどを追加する機能は搭載されていません。(他に良いアイデアがあればそちらを採用されてください)このページでは視覚効果の項目から「白黒」の特殊効果を選択して写真に適用します。セピアトーンやシアントーンといった色合いでも良いかと思います。お好みで選択してください。
これで白黒の写真が上から下にスライドして、古いフィルム風の表現を作成できました。
もっと古いフィルム”らしさ”を出したい場合
ムービーメーカー単体で出来るのはここまでが限界です。これ以上加工する為に必要な機能が残念ながらありません。なのでただ単に白黒にするだけではなく、傷やチリ、光のちらつきやフィルム送りに利用するパーフォレーションやブレの動きなどを追加して、もっと古ぼけたフィルムの雰囲気を作りたいんじゃい・・・という場合には、別途画像加工用のソフトウェアを用意して古ぼけた画像を先に作っておく必要があります。
例えば、画像補正のフリーソフトとして有名なGIMPやwindows標準搭載のペイント、もしくはプロ御用達のPhotoShopやAfterEffectsを使うと上記のように古いフィルムの質感をもった画像ファイルを生成できます。無料アプリを使って作るというのも一つのアイデアです。これらの画像ファイルをムービーメーカーに取り込み、まとめて古いフィルム風のアニメーション処理を施すことで、より質の高い古いフィルム風の表現をムービーメーカー内で作成できます。
別のソフトで古いフィルム風の画像を作成 > ムービーメーカーでフィルム風の動きを加える という流れです。
After Effectsテンプレートでは古いフィルム風の加工も出来ます
残念ながらムービーメーカー単体では古いフィルム風の表現をしっかり作り込むことは出来ません。しかしNONNOFILMで公開されているAfter Effectsテンプレートなどでは、古いフィルム風の表現以外にもトイカメラ風の質感やキラキラの合成、3D表現やアルバム風の表現などなど・・・より高度に写真を加工することが出来ます。無料のテンプレートも公開されていますので、是非お試しください。
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コルクボードに貼り付けられた写真がかわいい、エンドロール用テンプレート。明るい雰囲気で披露宴のラストを飾れる作品です。
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ムービーメーカー単体ではシンプルな古いフィルム風の表現のみ作れます
よりいっそう凝った表現にしたい場合には、チリや傷の合成、光のチラつきや焼付けの表現の合成、パーフォレーションやケラレの追加などなど、様々合成処理が必要な要素が出てきます。ムービーメーカーではそれら細かい部分は機能的に出来ませんが、シンプルなフィルム風のスライドショーは作成できます。Youtubeなどに公開されているムービーメーカーで作ったスライドショーは、ただ単に写真を切り替えるだけのシンプルなものが多いですが、より個性的な表現を作りたいという方は、ひとつのアイデアとしてこういった古いフィルム風の表現も取り入れてみてもよいかもしれません。ご参考なれば幸いです。